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Chapter 1 オープニング - 5件に4件が失注する現実
皆さんこんにちは、経営学習ポッドキャストのタカシです。今日はですね、営業の世界で最も重要な指標の一つ、受注率についてお話ししていきたいと思います。
ミカです!受注率ですか。営業の成績みたいなものですよね。商談してどれくらい契約が取れたかっていう。
そうそう、まさにそうです。でもね、ここでいきなり衝撃的な数字をお伝えしたいんですが、B2Bの営業ですね、企業間取引の平均受注率ってどのくらいだと思いますか?
えーと、半分くらい?50%とか?いや、もうちょっと低くて30%くらいですかね。
実はですね、約21%なんです。つまり5件の商談のうち、受注できるのはたった1件。4件は失注しているんですよ。
えっ、5件に1件!?それってかなり厳しい数字ですよね。ほとんどの商談がうまくいかないってことじゃないですか。
そうなんです。でも逆に言えば、この受注率をほんの少し改善するだけで、売上は大きく変わる。McKinseyの調査では、受注率を10〜20%改善するだけで売上が4〜12%成長するというデータがあるんです。今日はその改善の方法を一緒に考えていきましょう。
Chapter 2 受注率の基本 - 何を測り、どう分析するか
まずは基本からいきましょう。受注率の計算はシンプルで、受注件数を商談件数で割って100をかけるだけです。例えば月に20件商談して5件受注できたら、受注率は25%ということになります。
なるほど、計算自体は簡単ですね。でも、ただ全体の受注率を見るだけで十分なんですか?
いい質問ですね。実はここが経営者として非常に大事なポイントなんです。全体の平均だけ見ていても、何が問題なのか分からない。商品別、担当者別、チャネル別に分解して見る必要があるんですよ。
あー、なるほど!例えば商品Aの受注率は高いけど商品Bは低い、みたいな感じで見ると問題が見えてくるということですか。
まさにそうです。担当者別に見れば、誰がうまくいっていて誰が苦戦しているかも分かりますし、紹介経由と飛び込みで受注率を比較すれば、どのチャネルに力を入れるべきかも見えてきます。受注率は経営の意思決定に使えるデータの宝庫なんです。
Chapter 3 受注率が劇的に変わった実例
ここからは実際の事例を見ていきましょう。ある製造業の会社では、従来の電話営業を見直してインサイドセールスの体制を導入したんですね。その結果、受注率が10%から25%に跳ね上がったんです。
10%から25%って、2.5倍ですよね!しかもインサイドセールスってことは、電話やオンラインで営業するやり方ですか?何がそんなに変わったんですか?
ポイントは、見込み客の選別なんです。インサイドセールスの段階で、お客様のニーズや予算、導入時期をしっかりヒアリングして、確度の高い案件だけを営業担当に渡すようにした。つまり、営業が商談する時点で、相手はすでに興味を持っている状態なんですね。
あー、それって料理で言うと、下ごしらえをしっかりしてから調理に入るみたいな感じですね。準備が大事だと。
うまい例えですね。しかもこの会社では、平均の訪問回数が3.2回から1.9回に減ったんです。つまり、少ない訪問で決まるようになった。営業の効率が上がっただけでなく、お客様にとっても早く課題が解決できるようになったんですよ。
もう一つ気になったんですけど、紹介経由だと受注率が全然違うっていう話もありますよね?
そうなんです。これは面白いデータがあって、紹介経由の案件は受注率が57.4%なのに対して、コールドアウトリーチ、つまり面識のない相手への営業だと19%しかない。約3倍の差があるんですね。
3倍!知り合いからの紹介ってそんなに強いんですか。確かに、知らない人からいきなり営業されるのと、信頼できる人から紹介されるのでは、全然印象が違いますもんね。
おっしゃる通りで、紹介には最初から信頼の土台があるんですよね。だから経営者としては、紹介を偶然に任せるのではなく、紹介をお願いする仕組みを営業プロセスに組み込むことが大事なんです。
Chapter 4 よくある失敗パターンと改善策
さて、ここからは受注率が上がらない時によくある失敗パターンについてお話ししたいと思います。皆さんの会社でも心当たりがあるかもしれませんが、実は典型的な落とし穴がいくつかあるんです。
失敗パターン、気になります。何から始めましょう?
まず一番多いのが、受注確度を見極めずに全案件を追ってしまうパターンです。営業の人って真面目な方が多くて、来た案件は全部頑張ろうとするんですよね。でもこれだと、有望な案件に時間が使えなくなってしまう。
あー、なるほど。忙しくて頑張っているのに成果が出ないっていう状態ですよね。それは辛い。どうすればいいんですか?
BANTという考え方があるんです。Budget、予算があるか。Authority、決裁権を持っている人か。Need、本当にニーズがあるか。Timeline、いつまでに導入したいか。この4つで案件をスコアリングして優先順位をつけるんですね。
BANT!予算、決裁権、ニーズ、タイムライン。これってチェックリストみたいに使えそうですね。全部そろっていたら優先度が高いと。
そうです。それから二つ目の失敗パターンとして、提案が機能説明に終始してしまうケースがあります。うちの製品はこんな機能がありますって延々と説明しても、お客様は響かないんですよ。
確かに。お客様が知りたいのは機能じゃなくて、それを使うと自分たちにどんないいことがあるのかですよね。
まさにその通りです。そしてもう一つ大事なのが、失注の振り返りをしないという問題。なぜ負けたのかを分析しないまま次に進むから、同じ失敗を繰り返すんですね。Win/Loss分析を体系的に行っている企業は、受注率が最大50%も改善するというデータがあります。
50%改善!振り返るかどうかでそんなに差がつくんですね。負けた理由を聞くのは少し気まずい気もしますけど、そこに宝が埋まっているってことですか。
その通り。失注した時にお客様に率直に理由を聞くのは勇気がいりますが、これが最も直接的な改善のインプットになるんです。価格なのか、提案内容なのか、対応のスピードなのか。聞いてみると意外な理由が出てくることも多いですよ。
Chapter 5 クロージング - 明日から始める4つのアクション
さて、最後にリスナーの皆さんが明日から実践できるアクションポイントを4つにまとめたいと思います。
はい、ぜひお願いします!今日のお話を聞いて、まず何から始めればいいのか知りたいです。
まず一つ目。受注率を「見える化」すること。商談件数と受注件数を毎月記録して、担当者別・商品別に受注率を出してみてください。測らなければ改善はできません。
まずは現状把握ですね。今の受注率が分からなければ、上がったかどうかも分からないですもんね。
二つ目は、BANTなどの基準で案件の優先順位をつけること。三つ目は、Win/Loss分析を習慣にすること。受注した時も失注した時も理由を記録して、月次で傾向を振り返ってください。
勝った理由も分析するんですね。負けた時だけじゃなくて。
そうです、なぜ受注できたかを知ることで勝ちパターンが見えてきます。そして四つ目は、紹介を仕組み化すること。紹介経由は受注率が約3倍高いわけですから、既存のお客様に紹介をお願いする仕組みを営業プロセスに組み込んでみてください。
見える化、優先順位、振り返り、紹介の仕組み化。この4つですね。どれもすぐに始められそうです。今日もとても勉強になりました!
受注率は営業組織の健全性を映す鏡です。ぜひ自分の会社の数字を見直すところから始めてみてください。それではまた次回お会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました!皆さんもぜひ試してみてくださいね。それではまた!