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Episode 121

知られなければ始まらない!経営者が押さえるべき「認知」の本質

12分 5チャプター 日本語
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Chapter 1

オープニング:知られていないものは選ばれない

タカシ

皆さん、こんにちは。経営学習ポッドキャストのタカシです。今日はマーケティングの最も基本的で、そして最も見落とされがちなテーマ、「認知」についてお話しします。

ミカ

ミカです!認知って、つまり「知ってもらう」ってことですよね。それがそんなに大事なテーマなんですか?

タカシ

ええ、実はめちゃくちゃ大事なんです。いきなりですが、面白いデータがあって。メルカリって、サービス開始直後にテレビCMを大量に打って「フリマアプリといえばメルカリ」というポジションを一気に取ったんですよ。

ミカ

へえ〜!確かに、フリマアプリって聞いたらまずメルカリが浮かびますもんね。それって、先に知ってもらったから勝てたってことですか?

タカシ

まさにそうなんです。どんなに良い商品やサービスを作っても、知られていなければ検討すらされない。認知はすべてのマーケティング活動の起点になるんですね。今日はこの認知について、経営者が押さえるべきポイントを一緒に学んでいきましょう。

Chapter 2

認知の「量」と「質」:純粋想起と助成想起

タカシ

さて、認知には大きく分けて「量」と「質」の2つの軸があります。量はどれだけ多くの人に知られているか、質はどのように知られているか。この2つを意識することが大切です。

ミカ

量と質ですか。量はなんとなくわかりますけど、質っていうのは具体的にどういうことなんでしょう?

タカシ

いい質問ですね。マーケティングの世界では、認知の質を測る指標として「純粋想起」と「助成想起」という2つの概念があるんです。ちょっとクイズ形式でやってみましょうか。ミカさん、「ハンバーガーショップといえば?」って聞かれたら何を思い浮かべます?

ミカ

えーと、やっぱりマクドナルドですかね!あとはモスバーガーとか。

タカシ

そう、それが純粋想起です。ヒントなしで自然に頭に浮かぶブランド。特に最初に思い浮かんだマクドナルドは「トップ・オブ・マインド」と呼ばれて、購買行動に最も直結しやすいポジションなんです。

ミカ

なるほど!じゃあ助成想起っていうのは?

タカシ

助成想起は、たとえば「バーガーキングを知っていますか?」と聞かれて「ああ、知ってます」と答えるレベルの認知です。名前を出されれば思い出せるけど、自分からは浮かばない。経営者としては、自社が純粋想起のポジションにいるかどうかが重要な指標になりますね。

ミカ

それは面白いですね。純粋想起を取れていれば、お客さんが選ぶときに自然と候補に入るってことですもんね。価格競争にも巻き込まれにくそう。

タカシ

その通りです。純粋想起を獲得しているブランドは、指名買いされやすくなるので、値引きに頼らなくてよくなる。認知の質が高いと、それ自体が経営資産になるんです。

Chapter 3

成功事例に学ぶ:認知の取り方

タカシ

ここからは実際の事例を見ていきましょう。先ほどのメルカリの話に加えて、もう一つ面白い例があります。ユニクロの「ヒートテック」です。2017年に累計販売枚数がなんと10億枚を突破したんですよ。

ミカ

10億枚!それはすごい数字ですね。もはや「機能性インナーといえばヒートテック」ですもんね。

タカシ

そうなんです。ヒートテックは商品名がカテゴリの代名詞になるほどの認知を獲得しました。これは一発の広告で取れたものではなく、何年も継続的に広告投資をして、一貫したメッセージを発信し続けた結果なんです。

ミカ

やっぱり一回やって終わりじゃダメなんですね。他にも印象的な事例ってありますか?

タカシ

スターバックスも面白い事例ですね。スタバは「サードプレイス」、つまり家でも職場でもない第三の居場所というコンセプトで認知を築きました。コーヒーの味だけじゃなく、「あの空間で過ごす体験」としてブランドが認知されている。

ミカ

ああ、確かに!スタバに行く理由って、コーヒーを飲みたいからだけじゃなくて、あの場所で過ごしたいからっていう人も多いですよね。それも認知の「質」のコントロールなんですね。

タカシ

まさにそうです。「何を知ってもらうか」を意図的に設計している。ここが経営者として非常に参考になるポイントですね。ただ名前を知ってもらうだけでなく、どんな価値を提供する会社なのかまで認知に含めることが大切なんです。

Chapter 4

よくある失敗パターンと対策

タカシ

さて、ここからは逆に、認知施策でよくある失敗パターンについてお話しします。実は多くの経営者がやってしまいがちなミスが4つあるんです。

ミカ

失敗パターン、気になります。私も経営者だったらやってしまいそう。

タカシ

まず一つ目が「認知と売上を直結させようとする」こと。広告を出したのに今月の売上が上がらないからやめよう、となるパターンですね。認知は中長期の投資で、効果が出るまで時間がかかるものなんです。

ミカ

あー、それはやっちゃいそう。特に小さい会社だと予算も限られてるから、すぐに結果を求めたくなりますよね。

タカシ

二つ目は「ターゲットを絞らずに広告を打つ」。とにかく多くの人に知ってもらおうと全方位に広告を出すと、コストばかりかかってメッセージが誰にも刺さらない。ターゲットが曖昧だと認知の質が下がってしまいます。

ミカ

全員に好かれようとすると、結局誰にも響かないってやつですね。

タカシ

三つ目は「発信を継続できない」。話題性のある情報を一度だけ出して終わるパターン。認知は繰り返し接触することで定着するので、単発では効果が薄いんです。そして四つ目が「認知度と理解度の混同」です。

ミカ

認知度と理解度の混同?それはどういうことですか?

タカシ

名前を知っているだけでは不十分で、「何をしている会社か」「どんな価値を提供するか」まで伝わって初めて認知が機能するんです。名前だけ覚えてもらっても、選ばれる理由にはならないということですね。

Chapter 5

クロージング:明日からできるアクション

タカシ

最後に、リスナーの皆さんが明日からすぐにできるアクションをまとめましょう。まず最初にやるべきことは、自社の認知状態を把握することです。

ミカ

認知状態の把握って、具体的にはどうすればいいんですか?大がかりな調査が必要ですか?

タカシ

いえ、簡易なアンケートで十分です。「この業界で思い浮かぶ企業は?」と聞くだけで純粋想起がわかりますし、自社名を出して「知っていますか?」と聞けば助成想起が測れます。まずは現状を知ることが第一歩です。

ミカ

それなら気軽にできそうですね!他にはどんなことがありますか?

タカシ

ターゲット顧客を明確にして、その層がよく使うメディアに絞って発信すること。全方位ではなく、まず一つのチャネルで認知を取り切ることを目指してください。そして認知施策のKPIは売上ではなく、指名検索数やSNSメンション数で設定して中長期で評価する。これが大切です。

ミカ

なるほど。認知はすぐに売上に直結するものじゃないけど、すべてのマーケティングの起点になる、まさに土台の部分なんですね。今日もたくさん学びがありました!

タカシ

そうですね。「知られていないものは選ばれない」、このシンプルな原則をぜひ忘れないでください。皆さんの会社でも、自社がどう認知されているかをぜひ一度チェックしてみてくださいね。それでは、また次回お会いしましょう!

ミカ

ありがとうございました!次回もお楽しみに!