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Chapter 1 オープニング:「うちに競合はいない」は本当か?
皆さんこんにちは、タカシです。今回のテーマは「競合」。経営において、自分たちが誰と戦っているのかを知ることは、戦略を立てる上で欠かせない基本中の基本です。
こんにちは、ミカです!競合って、同じ業界の他の会社のことですよね?うちはニッチだから競合いないよ、っていう話もたまに聞きますけど。
実はそれ、経営者がよく言うセリフなんですが、ちょっと危険なんです。「うちに競合はいない」と言う経営者ほど、実は気づかないうちに間接的な競合に顧客を奪われていることが多いんですよ。
えっ、間接的な競合って何ですか?同じ商品を売ってる会社以外にも競合がいるってことですか?
まさにそこが今日のポイントです。競合には「直接競合」と「間接競合」の2種類があって、多くの経営者が見落としているのが間接競合のほうなんです。今日はこの2つの違いから、具体的な分析方法まで、しっかり解説していきますね。
Chapter 2 直接競合と間接競合──見えない敵を見つける
まず基本からいきましょう。直接競合というのは、同じ商品やサービスで同じ顧客を奪い合う相手のことです。例えば、コンビニにとっての他のコンビニ、セブンイレブンにとってのファミリーマートやローソンですね。
なるほど、それはわかりやすいです。で、間接競合というのは?
間接競合は、異なる手段で顧客の同じ課題を解決する相手のことです。例えば、コンビニにとってのウーバーイーツや自動販売機。お客さんは「今すぐ飲み物が欲しい」という課題を持っていて、コンビニに行かなくてもその課題を解決できるわけです。
あー、そうか!お客さんの「課題」に注目するんですね。同じ課題を解決できるなら、全然違う業種でも競合になるってことか。それは見落としそう。
そうなんです。さらに言うと「無消費」、つまりお客さんが何も買わない・何もしないという選択肢も間接競合の一つなんです。例えば英会話スクールの競合は、他のスクールだけでなく、YouTubeの無料英語動画や、そもそも英語を学ばないという選択肢も含まれる。
何もしないことも競合になるんですね!それは確かに盲点です。じゃあ、自分のビジネスの本当の競合を見つけるにはどうすればいいんですか?
一番シンプルで効果的な方法は、お客さんに直接聞くことです。「もしうちのサービスがなかったら、何を使いますか?」と。この質問で出てくる答えが、あなたの本当の競合なんですよ。意外な答えが返ってくることも多くて、経営者として視野が広がります。
Chapter 3 競合分析のフレームワーク──5フォース分析と3C分析
ここで、競合分析に使える代表的なフレームワークを2つ紹介したいと思います。まず1つ目は、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が提唱した「5フォース分析」です。
5フォース!名前は聞いたことあります。5つの力ってことですよね。具体的にはどんな力なんですか?
はい。5つの力とは、1つ目が既存の競合同士の敵対関係、2つ目が新規参入の脅威、3つ目が代替品の脅威、4つ目が買い手の交渉力、5つ目が売り手の交渉力です。この5つの力が強いほど、その業界での競争は厳しくなります。
へえー、競合だけじゃなくて、お客さんや仕入れ先の力も分析するんですね。実際のビジネスだとどうなるんですか?
例えば航空業界で考えてみましょう。新規参入の脅威は低い。なぜなら飛行機の購入、空港の発着枠の確保、専門人材の採用と、参入コストが莫大だからです。一方で、代替品の脅威は新幹線やリモート会議が出てきて上がっている。こういう構造的な分析ができるんですね。
なるほど!リモート会議が航空会社の競合になるって、まさに間接競合の話ですね。もう1つのフレームワークは?
2つ目は3C分析です。Customer、つまり顧客、Competitor、つまり競合、Company、つまり自社。この3つの視点で整理するフレームワークで、5フォースより手軽に使えるので、初めて競合分析する方にはこちらがおすすめです。
3つだけなら覚えやすいですね。顧客が何を求めていて、競合は何を提供していて、自社は何ができるか。このギャップが自社のチャンスってことですか?
まさにその通りです!顧客が求めていて、競合が提供できていなくて、自社が提供できるもの。それが差別化ポイントであり、勝ち筋になるんです。ここが見つかると、戦略がクリアになりますよ。
Chapter 4 実例に学ぶ──コメダ珈琲の競合戦略
ここで面白い実例を紹介しましょう。コーヒーチェーン業界の話です。コロナ禍で多くのカフェチェーンが大打撃を受けましたよね。スターバックスもドトールも店舗の休業や売上減に苦しみました。
そうでしたよね。お店に行けない時期が長くて。でもコメダ珈琲は大丈夫だったんですか?
実はコメダ珈琲はフランチャイズモデルを採用していたおかげで固定費を抑えることができ、他のチェーンが苦しむ中でも比較的好調な業績を維持したんです。つまり、同じコーヒーを売っていても、ビジネスモデルそのものが違えば競争の結果が全然変わるということですね。
同じ業界にいても、ビジネスモデルで差がつくんですね!競合と同じ土俵で戦わないっていう発想が大事なのか。
おっしゃる通りです。もう一つ事例を挙げると、あるファミリーレストランが競合分析をした結果、シニア層向けのサービスが業界全体で不足していることに気づいたんですね。そこでヘルシーメニューや和食メニューを増やして差別化に成功しました。
競合が手を出していない領域を見つけたわけですね。競合分析って、敵を知るだけじゃなくて、自分たちのチャンスを見つけることでもあるんだ。
Chapter 5 よくある失敗パターンと対策
さて、ここからは競合分析でよくある失敗パターンについてお話しします。初心者の経営者がやりがちなミスが4つあるんですよ。
4つもあるんですか!ぜひ聞きたいです。自分がやらかす前に知っておきたい。
1つ目は「直接競合しか見ない」。同業他社ばかり意識して、さっき話した間接競合や代替手段を無視してしまうパターンです。気づいたときにはお客さんがアプリやDIYに流れていた、なんてことがあります。
うわー、それは怖いですね。2つ目は?
2つ目は「競合の模倣に終始する」。競合がやっていることをそのまま真似して、結果的に全社が似たサービスになって価格競争に陥るパターンです。模倣からは差別化は生まれません。
なるほど、競合を見すぎても駄目なんですね。参考にはしても、真似しちゃいけないと。3つ目、4つ目は?
3つ目は「一度分析して終わる」。市場は常に変化するのに、創業時の分析のままアップデートしない。4つ目は「競合を過大評価する」。競合の動きに過剰反応して、自社の戦略がブレてしまうパターンです。どちらも、定期的に冷静に見直すことが対策になります。
分析は一度きりじゃなくて、定期的にやるのが大事なんですね。四半期に一回くらい?
そうですね、最低でも四半期に一度は見直すべきです。特にスタートアップや変化の早い業界では、もっと頻繁でもいいくらいです。新しいプレイヤーの参入や市場の変化を常にキャッチしておくことが重要です。
Chapter 6 クロージング:明日から始める競合分析
では、今日のまとめです。競合には直接競合と間接競合がある。分析には3C分析や5フォース分析が使える。そして競合分析の本当の目的は、敵を知ることではなく、自社の勝ち筋を見つけることです。
勝ち筋を見つけるための競合分析、ですね。リスナーの皆さんがすぐにできることって何かありますか?
まずは今日、お客さん一人に「もしうちがなかったら何を使いますか?」と聞いてみてください。そして直接競合3社、間接競合3社をリストアップする。これだけで競合の全体像がぐっと見えてきますよ。
シンプルだけどすごく効果ありそうですね!皆さんもぜひ試してみてください。今回もありがとうございました!
ありがとうございました。次回もお楽しみに。それではまた!