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Chapter 1 オープニング ─ 売上が伸びても倒産する?
皆さんこんにちは、経営学習ポッドキャストのタカシです。今日はですね、経営者なら絶対に押さえておきたい数字、営業利益についてお話しします。
ミカです。営業利益、名前は聞いたことあるけど、正直ちゃんと説明しろって言われると自信がないかも。今日はしっかり学びたいです!
実はですね、驚くべきことに、売上が前年比30%も伸びたのに営業利益率が15%から5%に急落した企業があるんです。売上が増えたのに、稼ぐ力がむしろ弱くなってしまった。
えっ、売上が増えてるのに利益が減るってこと? それってどういう状況なんですか?
まさにそこがポイントなんです。営業利益を理解していないと、売上が伸びて安心していたら実は会社が危険な方向に進んでいた、なんてことが起きる。今日はその仕組みをしっかり解説しますね。
Chapter 2 営業利益の基本 ─ 本業の実力を映す鏡
まず基本から行きましょう。営業利益の計算式はシンプルで、売上高から売上原価を引いて、さらに販管費、つまり販売費及び一般管理費を引いたものです。
えーと、売上原価はなんとなくわかるけど、販管費って具体的にはどんなものが入るんですか?
いい質問ですね。販管費には、社員の給料、オフィスの家賃、広告宣伝費、交通費、通信費なんかが含まれます。要するに、商品を作る以外にかかる事業運営のコスト全般ですね。
なるほど。じゃあ営業利益って、本業でどれだけ儲かってるかがわかる数字ってことですね。
その通り!実は損益計算書には5つの利益があるんですが、営業利益は本業の実力を最も端的に表す指標なんです。投資家や銀行が企業を評価するときに真っ先に見る数字でもあります。
5つも利益があるんですか! 営業利益以外にはどんなものが?
売上総利益、いわゆる粗利、それから営業利益、経常利益、税引前当期純利益、そして当期純利益の5つです。ここで大事なのは、営業利益は財務活動や一時的な特別損益の影響を受けないということ。だから本業の実力が純粋に見えるんです。
ふむふむ。つまり、不動産を売って利益が出たとか、株で儲かったとかは営業利益には含まれないってことですね。
まさにそうです。だからこそ、営業利益を見れば『この会社は本業でちゃんと稼げているのか』がわかる。ここが経常利益や純利益だけでは見えない部分なんですよね。
Chapter 3 営業利益率 ─ 業界によって全然違う!
次に知っておいてほしいのが営業利益率です。営業利益を売上高で割って100を掛けたもの。ここが経営の面白いところなんですが、業界によって全然違うんですよ。
どれくらい違うんですか? 目安みたいなものはあるんでしょうか。
経済産業省の調査によると、日本の主要産業の平均はたった約3.2%なんです。でもIT・ソフトウェア業界だと20%から40%もある。一方で飲食業は3%から8%、小売業は約2%。
へえー!そんなに差があるんだ。IT企業が40%で飲食が3%って、もう全然違う世界ですね。
そうなんです。だから自分の会社の営業利益率が5%だとして、それが良いのか悪いのかは業界次第。飲食なら優秀ですが、ITなら改善が必要かもしれない。ベンチマーク、つまり同業他社との比較が大事なんです。
たしかに。自分の業界の平均を知らないと、そもそも自社が健全なのかどうか判断できないですもんね。
Chapter 4 よくある失敗 ─ 経営者が見落とすワナ
さて、ここからは実際に経営者がやりがちな失敗パターンをいくつか紹介します。よくある失敗パターンとして一番多いのが、売上至上主義です。
売上至上主義? 売上を追いかけるのは経営の基本じゃないんですか?
もちろん売上は大事です。でも、値引きしまくって売上を伸ばしても、利益が残らなければ意味がない。冒頭の例もそうで、広告費や人件費を大幅に増やして売上30%増を達成したけど、営業利益率は3分の1に下がった。
うわ、それは怖い。売上が増えて社内は盛り上がってるのに、実は利益が減ってるなんて気づきにくそう。
もう一つ危険なのが、営業利益と当期純利益の混同です。本業が赤字、つまり営業利益がマイナスなのに、持っていた不動産を売却して特別利益が出て、最終的に黒字になるケースがある。
あっ、それって一見儲かってるように見えるけど、本業は実は赤字ってことですよね。それに気づかないと大変なことになりそう。
その通り。不動産は毎年売れるわけじゃないですからね。来年は本業の赤字がそのまま最終赤字になる可能性が高い。だからこそ、営業利益を別で見ることが重要なんです。
なるほど。利益にもいろいろ種類があるから、どの利益を見るかで経営の判断が全然変わってくるんですね。
あと見落としがちなのが固定費の問題です。家賃や正社員の人件費は売上が減っても変わらない。固定費が高い事業は、売上がちょっと下がっただけで営業利益が一気に吹き飛ぶことがあるんです。
固定費かあ。コロナの時に飲食店が大変だったのも、売上がゼロになっても家賃や人件費は払い続けなきゃいけなかったからですよね。
Chapter 5 クロージング ─ 明日からできるアクション
では最後に、皆さんが明日から実践できるアクションをまとめましょう。まず第一に、毎月の営業利益と営業利益率を把握して、推移をグラフで可視化すること。数字を見える化するだけで、経営判断の質が劇的に変わります。
グラフにするのは大事ですよね。数字の羅列だと変化に気づきにくいけど、グラフなら一目でわかる。
第二に、自社の業界における営業利益率の平均を調べてベンチマークにすること。第三に、費用を売上原価と販管費に分解して、どちらが利益を圧迫しているか特定する。そして、売上・原価・販管費の3つのレバーのうち、最もインパクトが大きいところから改善に着手してください。
3つのレバーかあ。闇雲にコスト削減するんじゃなくて、どこに手を打つかを見極めるのが経営者の腕の見せ所ってことですね。今日は営業利益の大切さがよくわかりました!
営業利益は本業の通信簿みたいなものです。ぜひ毎月チェックする習慣をつけてくださいね。それでは今日はこのへんで。次回もお楽しみに!
ありがとうございました! 皆さんもぜひ、自分の会社の営業利益をチェックしてみてくださいね。それではまた次回!