← エピソード一覧に戻る
Episode 66

採用 ― 組織の未来を決める最も重要な経営判断

13分 5チャプター 日本語
0:00 / 0:00

スクリプト

Chapter 1

オープニング ― 人手不足倒産という衝撃の現実

タカシ

皆さんこんにちは、タカシです。今日のテーマは「採用」です。経営における採用の重要性について、じっくりお話ししていきたいと思います。

ミカ

ミカです。採用ですか!会社にとって人を雇うって当たり前のことのように思えますけど、実はすごく奥が深いテーマなんですよね。

タカシ

そうなんです。いきなり驚きの数字をお伝えしますが、2025年上半期の人手不足が原因の倒産件数、過去最多の214件に達しているんです。採用を後回しにすると、会社そのものが存続できなくなるリスクがあるということです。

ミカ

えっ、214件!それって倒産の理由が人手不足ってことですよね。お金の問題じゃなくて、人がいないから会社が潰れてしまうなんて...。

タカシ

まさにその通りです。だからこそ今日は、経営者が採用をどう考えるべきか、基本から実践まで一緒に学んでいきましょう。

Chapter 2

採用の基本 ― スキル・カルチャー・ポテンシャルの3軸

タカシ

まず採用の基本的な考え方からお話しします。採用って、単に空いたポジションを埋めることではないんです。会社の方向性や文化に合った人を選んで、組織全体の力を高める行為なんですね。

ミカ

なるほど。でも具体的に、人を採用するときって何を見ればいいんですか?履歴書に書いてある経験やスキルだけじゃダメなんでしょうか。

タカシ

いい質問ですね。採用で見るべきポイントは大きく3つあります。第一にスキルや経験、つまり今の仕事ができるかどうか。第二にカルチャーフィット、会社の価値観に合うかどうか。そして第三に成長ポテンシャル、将来の変化に対応できるかどうかです。

ミカ

カルチャーフィットって、会社の雰囲気に合うかどうかってことですか?それってどうやって見極めるんだろう。

タカシ

そうですね、カルチャーフィットとは会社が大切にしている価値観や行動様式にその人が自然と馴染めるかということです。例えば「失敗を恐れずチャレンジしよう」という文化の会社に、慎重すぎてなかなか動けない人が入ると、お互いにストレスになりますよね。

ミカ

ああ、それはわかります。どんなに優秀な人でも、会社の雰囲気と合わなかったら力を発揮できないですもんね。

タカシ

その通りです。スティーブ・ジョブズはこんなことを言っています。「即戦力になるような人材なんて存在しない。だから育てるんだ」と。採用はゴールではなくスタートラインなんです。入社後にどう育てるかまでセットで考えることが大事なんですね。

ミカ

へえ〜、ジョブズがそんなことを。採用して終わりじゃなくて、育てることまで含めて採用なんですね。深いなあ。

Chapter 3

成功企業に学ぶ ― メルカリとBASEの採用戦略

タカシ

ここからは実際の企業事例を見ていきましょう。まずメルカリの例です。メルカリは「メルカン」というコンテンツプラットフォームを運営していて、年間なんと300本以上の記事を公開しているんです。

ミカ

300本以上!それは採用のための記事ってことですか?すごい量ですね。

タカシ

社員の人柄や働き方を発信することで、応募する前の段階でミスマッチを減らしているんです。つまり、入社してから「思っていたのと違う」ということを防いでいるんですね。これを採用ブランディングと言います。

ミカ

なるほど、採用ブランディング。会社の中身をオープンにすることで、本当に合う人だけが来てくれるようになるってことですね。

タカシ

もう一つ面白い事例があります。BASE株式会社では、人事部門だけでなく、経営層と現場のメンバーが一体となって採用を進める体制を作りました。現場の人が面接に入ることで、実際に一緒に働くイメージが湧きやすくなるんです。

ミカ

あー、確かに人事の人だけだと、実際の仕事内容とか雰囲気って伝わりにくいかもしれないですよね。現場の人が見てくれると安心感がありそう。

タカシ

まさにそうです。そしてこの体制にすることで、求職者とのミスマッチを大幅に削減できたそうです。採用は人事だけの仕事ではなく、経営者も現場も巻き込んで全社で取り組むべきものなんですね。

Chapter 4

よくある失敗パターン ― やってはいけない採用の落とし穴

タカシ

さて、ここからは採用でやりがちな失敗パターンについてお話しします。実は多くの経営者が同じ落とし穴にはまっているんです。

ミカ

落とし穴ですか。ぜひ知っておきたいです。どんな失敗が多いんですか?

タカシ

一番多いのは「急いで採用してしまう」ことです。人手が足りないからと焦って採用すると、スキルや文化の不一致が起きて、短期間で辞めてしまう。一人の不適切な採用は、チーム全体の士気と生産性を下げてしまうんです。

ミカ

うわあ、それは怖いですね。人がいないと困るから早く採りたい気持ちはわかるけど、焦りは禁物なんですね。

タカシ

二つ目は「スキルだけで判断する」こと。履歴書が立派でも、面接での印象が良くても、実際の業務能力やチームとの相性を見ないと「面接上手な人」を採用してしまいます。スキルテストや実務課題を取り入れることが有効です。

ミカ

面接上手な人かあ。話すのが上手い人が仕事もできるとは限らないですもんね。実際にやってもらうのが一番わかりやすいってことですか。

タカシ

そうです。そして三つ目、これは特に大事なんですが「似た人ばかり採用する」こと。ジョブズはこう言っています。「気に入った人間ばかり入れるな。それでは人事担当者以上の人間は採用できない」と。多様な視点がないと、イノベーションは生まれないんです。

ミカ

なるほど!自分と同じタイプの人ばかり集めると居心地はいいかもしれないけど、新しい発想は出にくくなるってことですよね。耳が痛い話です。

Chapter 5

クロージング ― 明日からできる5つのアクション

タカシ

最後に、明日から実践できるアクションポイントを5つお伝えします。まず一つ目、採用基準を明文化すること。スキル・カルチャーフィット・成長ポテンシャルの3軸で評価基準を事前に作っておきましょう。

ミカ

なるほど、まずは基準を言語化するところからですね。感覚で判断しちゃいがちですけど、基準があれば迷わないですもんね。

タカシ

二つ目は構造化面接の導入。質問を統一して候補者間で公平に比較できるようにする。三つ目はスキルテストの導入。履歴書だけでなく、実際の業務に近い課題で能力を確認しましょう。

ミカ

面接の質問を揃えるだけでも、かなり判断しやすくなりそうですね。あと残り2つは何ですか?

タカシ

四つ目は経営者自身が採用に参加すること。特に最初の20人から30人くらいまでは、経営者が全ての面接に関わるべきです。そして五つ目、オンボーディングの設計。採用して終わりではなく、入社後の立ち上がり支援を仕組み化して早期離職を防ぎましょう。

ミカ

採用ってゴールじゃなくてスタートなんですね。今日のお話を聞いて、採用がいかに経営の根幹に関わる大事なことか、よくわかりました。

タカシ

そうですね。人手不足倒産が過去最多という厳しい時代だからこそ、採用を戦略的に考えることが経営者にとって欠かせません。皆さんもぜひ、今日の5つのアクションから一つでも取り入れてみてください。

ミカ

今日もありがとうございました。皆さん、また次回のエピソードでお会いしましょう!