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Chapter 1 オープニング - 20,000人が選んだリーダーに求める行動第1位
皆さんこんにちは、タカシです。今日も経営学習ポッドキャストへようこそ。ミカさん、突然ですが、世界中の従業員約2万人に「リーダーに最も求める行動は何ですか?」と聞いたら、第1位は何だと思いますか?
えーと、ビジョンを示す力とか、決断力とか...ですかね?リーダーっぽい能力が来そうですけど。
実はですね、ジョージタウン大学のクリスティン・ポラス教授の調査で、堂々の第1位だったのが「敬意」なんです。ビジョンや戦略よりも、まず敬意。今日はこの「敬意」をテーマに深掘りしていきます。
へえー!敬意が第1位ですか。正直ちょっと意外です。でも確かに、敬意を感じられない職場って居心地悪いですもんね。これは気になります!
Chapter 2 敬意の2つの種類 - 当然の敬意と獲得した敬意
さて、ここが経営の面白いところなんですが、ハーバード・ビジネス・レビューの論文によると、職場の敬意には実は2種類あるんです。「当然の敬意」と「獲得した敬意」。
2種類ですか?当然の敬意と...獲得した敬意。なんとなくイメージはつきますが、具体的にはどう違うんですか?
「当然の敬意」は、組織にいる全員に等しく示されるべき基本的な尊重です。挨拶をする、話を最後まで聞く、時間を守る。これは「あなたはここにいる価値がある」というメッセージなんですね。
なるほど、それは立場に関係なく全員に示すものなんですね。じゃあ「獲得した敬意」のほうは?
「獲得した敬意」は、優れた仕事や行動を示した人に対して個別に認めるものです。「あのプロジェクト、よくやったね」とか「あなたのアイデアが成功の鍵だった」というような。この2つのバランスが大事なんです。
あー、それすごくわかります。全員を尊重しつつ、頑張った人はちゃんと認める。どっちか片方だけだと問題が出そうですね。
その通りです。当然の敬意だけだと「頑張っても頑張らなくても同じ」と感じてしまう。逆に獲得した敬意だけだと、成果を出せない人が「自分には価値がない」と感じてしまう。両方あってこそ、チームの心理的安全性と成長意欲が両立するんです。
心理的安全性と成長意欲の両立...。皆さんの職場ではどちらの敬意が足りていますか?ぜひ考えてみてください。
Chapter 3 実践事例 - 敬意が業績を変えた経営者たち
ここからは実際の経営事例を見ていきましょう。まず驚くべき事例として、ダイエーの元社長・樋口泰行さんのエピソードがあります。
ダイエーですか。大手スーパーですよね。どんな話なんでしょう?
樋口さんは、閉鎖が決まった50店舗すべてに自ら足を運んだんです。閉鎖理由の説明と、そこで働いてくれた従業員への感謝を直接伝えるために。50店舗ですよ、すべてです。
50店舗全部に!それはすごい労力ですよね。閉店するお店のスタッフって、不安でいっぱいだったでしょうし。
そうなんです。でもこの敬意ある対応が結果を変えました。スタッフのモチベーションが上がり、閉店売りつくしセールが大成功。なんとダイエーは2年4カ月ぶりに前年比プラスの売上を記録したんです。
えー!閉店するのにむしろ売上が上がったんですか?敬意を示すことで、そこまでモチベーションが変わるんですね...。
もう一つ、資生堂の池田守男相談役の事例も印象的です。彼はサーバントリーダーシップという考え方を取り入れて、組織のピラミッドを逆さまにしたんです。顧客を一番上に、経営者を一番下に。
逆ピラミッド型ですか。普通は社長が一番上ですけど、それをひっくり返すって、かなり大胆ですよね。具体的にはどういうことをしたんですか?
池田さんは自らビューティーコンサルタントや営業職の会議に出向いて、現場スタッフの話に耳を傾けたんです。経営者が「教えてください」という姿勢で現場に行く。これこそ敬意の行動化ですよね。
なるほど...。言葉で「皆さんを尊重しています」って言うだけじゃなくて、行動で示すことが大事なんですね。現場に足を運ぶって、まさにそれですよね。
Chapter 4 よくある失敗パターン - こんな敬意の欠如に要注意
さて、ここからはよくある失敗パターンについて話しましょう。実は多くの経営者やマネージャーが、無意識のうちに敬意を損なう行動を取っているんです。
無意識に、ですか。自分では気づいていないパターンがあるってことですよね。それは怖いですね...。
典型的なのが「役職で態度を変える」パターンです。上司には丁寧なのに、部下や取引先には横柄になる。皆さんの周りにもいませんか?これ、本人は使い分けているつもりでも、周囲は全部見ていますからね。
うわ、それはありますね...。上にはペコペコして、下には偉そうにする人。一番信頼をなくすタイプかも。
もう一つ多いのが「忙しさを理由にした無視」です。部下が報告に来ても画面を見たまま生返事。相談があっても「今忙しい」で終わり。これ、相手には「あなたは私の時間を使う価値がない」と伝わってしまうんです。
それは辛い...。忙しいのはわかるんですけど、せめて「今手が離せないから、15分後に聞くね」って言うだけでも全然違いますよね。
まさにそうです。あとは「形だけの敬語」も要注意です。言葉遣いは丁寧なのに、相手の意見を聞かない、途中で遮る。敬意って言葉の形式じゃなくて、相手を一人の人間として尊重する姿勢なんですよね。
あー、なるほど。敬語を使っていれば敬意があるわけじゃない。中身が伴わないと意味がないってことですね。これは自分も気をつけないと。
Chapter 5 クロージング - 明日からできる敬意のアクション
最後に、明日から実践できるアクションを4つまとめます。まず第1に、全員に「当然の敬意」を示すこと。挨拶する、名前を呼ぶ、話を最後まで聞く。小さなことですが、これが土台です。
基本的なことだけど、忙しいとつい疎かになりがちですよね。意識して続けることが大事なんですね。
第2に、意見の違いと人格を分離すること。「あなたは間違っている」ではなく「この点について別の見方がある」と伝える。第3に、現場に足を運ぶこと。樋口さんや池田さんのように、行動で敬意を示す。
言い方一つで相手の受け取り方が全然変わりますもんね。そして第4は?
第4に、フィードバックを敬意の形で行うこと。注意や指摘も、相手の成長を願う姿勢で具体的に伝える。「ダメだ」ではなく「ここをこうするともっと良くなる」という形ですね。
敬意って特別なスキルじゃなくて、日々の行動の積み重ねなんですね。2万人が「一番大事」と答えた理由がわかった気がします。
そうですね。敬意は経営の華やかなスキルではないけれど、これがないと何も機能しない。まさに組織を動かす最も基本的な行動原則です。皆さんもぜひ、明日の朝の挨拶から始めてみてください。
今日も素敵なお話をありがとうございました!皆さん、ぜひ自分の職場での「敬意」を見つめ直してみてくださいね。それではまた次回お会いしましょう!