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Chapter 1 オープニング ― 承認文化で生産性21%アップの衝撃
みなさん、こんにちは。経営学習ポッドキャストのタカシです。今日はですね、経営の中でも意外と軽視されがちだけど、実はものすごくインパクトが大きいテーマを取り上げます。それが「感謝と承認」です。
こんにちは、ミカです。感謝と承認ですか。正直、ちょっと当たり前すぎるテーマじゃないかなって思ったんですけど...経営にそんなに影響するものなんですか?
いい反応ですね。実はそう思う人が多いんです。でもね、驚くべきデータがあって。Gallupの調査によると、承認の文化が根付いた組織は生産性が21%向上して、離職率が31%も下がるんです。
え、31%も離職率が下がるんですか!それは大きいですね。採用コストのことを考えたら、感謝するだけでそれだけの効果があるって、コスパ最強じゃないですか。
まさにそうなんです。しかも、66%の従業員が「感謝されないなら辞める」と答えているという調査もあります。今日はこの感謝と承認の力を、具体的にどう経営に活かすか、深掘りしていきましょう。
Chapter 2 承認の3段階 ― 存在・行動・成果を使い分ける
まず基本的な考え方からお話ししますね。感謝と承認って、単に「よくやった」って褒めることだと思われがちなんですが、実はもっと奥が深いんです。承認には3つの段階があります。
3つの段階ですか?承認にも種類があるんですね。具体的にはどんなものなんでしょう?
はい。まず1つ目が「存在承認」。これは「あなたがいてくれて助かる」という、その人の存在自体を認めるものです。2つ目が「行動承認」で、「あの対応は的確だったね」と具体的な行動を指して認める。3つ目が「成果承認」で、目標達成や数字の結果を認めるものです。
なるほど。普通は3つ目の成果承認ばっかりやりがちですよね。売上上がったね、とか。でも1つ目の存在承認って、日常的に意識しないと出てこない気がします。
そうなんです。ここが経営の面白いところなんですが、実は成果承認だけだと「数字を出さないと認めてもらえない」というプレッシャーになりかねない。存在承認や行動承認があってこそ、メンバーは心理的安全性を感じて挑戦できるようになるんです。
あー、それはすごく腑に落ちます。数字だけで評価される環境だと、失敗を恐れて新しいことに挑戦しなくなりますもんね。心理的安全性との関係、深いですね。
さらに面白い研究があって、東京女子大学の正木准教授の調査では、感謝には「する側」のウェルビーイングも向上させる効果があるんです。つまり、感謝を伝える経営者自身も幸福度が上がる。双方向に良い影響がある。
へえー!感謝する側にも効果があるんですか。それは意外です。経営者にとっても精神的な支えになるってことですよね。感謝って、与える行為のようで実は自分にも返ってくるんですね。
Chapter 3 実務で使える感謝の仕組みづくり
じゃあ次に、実際の企業がどうやって感謝と承認を仕組みにしているか、具体例を見ていきましょう。まず有名なのがサンクスカード制度です。
サンクスカードって、手書きのカードを渡すやつですよね?なんかちょっと古い感じもしますけど、効果あるんですか?
実は今はデジタル化されていて、アプリで感謝メッセージを送り合う形が主流です。株式会社BPという企業では、サンクスカードと表彰制度を連動させたところ、導入からたった3ヶ月でメッセージのやりとりが1万回を超えたんです。
3ヶ月で1万回!それはすごい数ですね。社員が自発的に感謝を伝え合う文化ができたってことですよね。でも、そういう制度って形骸化しないんですか?
いい指摘ですね。実はそこが最大の落とし穴なんです。調査によると、承認が一貫性を持ち本心から発せられていると感じている従業員はわずか27%しかいない。つまり、7割以上の人が「形だけでしょ」と感じているんです。
27%...それは低いですね。せっかく制度を作っても、本心が伴わないと逆効果になりそう。じゃあどうすれば形骸化を防げるんでしょう?
ポイントは2つあります。1つ目は「具体的な行動を指して伝える」こと。「いつもありがとう」じゃなくて、「先週の顧客対応、あの粘り強い交渉が契約につながったよね」と、何に対する感謝なのか明確にする。2つ目は「タイミング」。行動から時間が経つほど効果は薄れるので、できるだけリアルタイムに伝えることです。
具体性とタイミング。シンプルだけど、忙しい日常の中だと意外と難しいですよね。特に経営者って常にやることが山積みだから、つい後回しにしちゃいそう。
そうなんです。だから「仕組み」が大事なんですね。もう一つ面白いデータがあって、ピアボーナスっていう同僚同士で感謝ポイントを贈り合う仕組みがあるんですが、ピアからの承認はマネージャーからの承認に比べて、財務パフォーマンスへの寄与が36%も高いという調査結果があるんです。
え、上司からより同僚からの承認の方が効果が高いんですか!それは意外ですね。確かに、一緒に現場で働いている仲間から認められる方が、実感がこもってますもんね。
Chapter 4 よくある失敗と「上から目線」の罠
ここからは、よくある失敗パターンについてもお話ししておきましょう。感謝と承認って、やり方を間違えると逆効果になることもあるんです。
逆効果ですか。感謝して嫌がられることってあるんですか?
あるんです。典型的なのが「上から目線の承認」。経営者が「よくやったな」って言うと、一見褒めているようで、実は評価者としてジャッジしている構図になるんですね。感謝は本来、上下関係に関わらず対等に伝えるものなんです。
あー、それわかります。「よくやったな」って言われると、なんか試験に合格した感じがしますよね。「ありがとう、助かった」の方がずっと嬉しい気がします。
まさにそうです。もう一つが「成果偏重」の罠。数字を出した人だけを称賛して、裏方の貢献を無視するパターン。営業のトップセラーばかり表彰して、それを支えたバックオフィスには何も言わない。これはチーム内に不公平感を生みます。
それは辛いですね。裏方の人たちのモチベーションが下がって、結果的にチーム全体の力が落ちそう。感謝って、目に見えない貢献にこそ必要なものなんですね。
Chapter 5 クロージング ― 明日から始められるアクション
では最後に、今日のポイントをまとめましょう。感謝と承認は、経営における最もコストパフォーマンスの高い施策です。お金はかからないのに、エンゲージメント、生産性、定着率のすべてに効果がある。
承認の3段階、存在承認・行動承認・成果承認の使い分けがすごく印象に残りました。あと、感謝する側も幸せになるっていう研究結果、これは私も実践したいです。
リスナーの皆さんに明日からできるアクションを一つだけ。毎日1回、具体的な行動を指して感謝を伝えてみてください。「あの資料の整理、わかりやすかったよ、ありがとう」みたいに。これだけで、チームの空気が変わり始めますから。
シンプルだけど、言語化しないと伝わらないんですよね。「思っている」だけじゃダメ。今日からやってみます!皆さんもぜひ試してみてくださいね。
それでは、今日もお聴きいただきありがとうございました。経営学習ポッドキャスト、次回もお楽しみに。
ありがとうございました!また次回お会いしましょう。